プロセカCSお疲れ様でした。大会から一夜明けて少しずつ気持ちの整理ができてきましたので一次予選前~大会について振り返ろうと思い、この記事を書きました。
自分について
音ゲーが好きな大学院生です。RAGEは二次予選で緊張しちゃって普段で出ないところでグレてしまい敗退して、めちゃくちゃ悔しくてプロセカ消してました。5月頃に新しくiPadを買ったので久々に入れてそれまでに入ってた曲をAP埋めしてたんですけどトンデモワンダーズが入ってAPできなさすぎてメンブレしてCS開催発表されるまで消してました。
普段やっている音ゲーはIIDX*1やBMS*2、SDVX*3です。スマホ音ゲーの実力は高校生の頃はCytusをやりこんでいて*4大学生になってガルパ全譜面AP32人目とかそんな感じです。ガルパ杯は第一回第二回共に本予選敗退、第三回は一次予選敗退でした。第三回14時前に両方ともAPしたけど負けるとは思ってなかった。
一次予選
課題曲
・ミラクルペイント(MAS)
・RAD DOGS(MAS)
ハネリズムちょい高密度と少々運指組む箇所はあるけど正統派なLv29です。僕含めてミラクルペイントに苦戦した人が多かったのではないでしょうか。本番一発でAPで揃えようとするとなかなか厳しそうなセットだなあという印象でした
練習では本当にミラクルペイントがAPできず地獄でしたが、本番では1回グレてしまったものの2回目でAPすることができました。RAD DOGSに関しては練習からグレる気がしないレベルで安定してたので問題なしです。ただ緊張はやばかったです。Apple Watchで心拍数を測ってたのですが、最大心拍数172*5出てました...。12:07:46くらいに2曲APし終えて無事1次予選突破です。
余談ですが突破ボーダーは6グレだったらしいですね。プロセカの1次予選の前にあったガルパの方の1次予選は海色APでなくて50回以上やり直した結果2時間くらいかかっちゃって敗退しちゃったんですよね。レベルが高い...
二次予選
課題曲
・いかないで(MAS)
・ミルククラウン・オン・ソーネチカ(MAS)
・アンノウン・マザーグース(MAS)
前回はLv30, 31の2曲でしたが、今回はLv29の3曲ということで、前回より一発通しのうまさを競う予選になりました。本当に良くないと思う。
ただ、個人的には3曲とも得意な部類でしたのでラッキーでした。問題は緊張でした。めちゃくちゃ緊張に弱いことは自覚していたし、RAGEの二次予選は緊張で普段出ないところでグレて敗退したので緊張の克服を色々と考えてました。
①緊張しないように意識する
これに関してはほぼ不可能です。実際一次予選の時も心拍数は11:55までは60-70を推移していましたが、11:57時点で120を超えてました。意識しようとしてもこれはもう無理だなと思いました。
②普段から緊張状態を意識した練習をする
こっちが無難かなあと思いました。3曲APで通そうとすると特に3曲目の緊張感は結構なものです。とはいえ、心拍数は110を上回らない程度で実際のところ効果があったのかは微妙でした。
こんな感じの練習を20セットはしてました。これは気分が乗ったのでサムネつけてアップしました。
プロセカをプレーしていない時間(インターンの通勤時間とか)にもApple Musicに3曲とも音源はあったのでヘビロテしていました。これに関しては弐寺のトップランカーの方がスコア狙う予定の曲をひたすらヘビロテしているという話を聞き、参考にしていました。ミルククラウン・オン・ソーネチカいい曲すぎるのでぜひフルで聞いてほしいです。
本題に戻りますが、このくらい対策した結果
全然本番緊張ほぐれませんでした...2次予選に関してはガルパの大会の予選で一緒にチームを組んだメイツと練習したのですが、目視外の1グレが多発して死にそうでした。本番前11:45くらいまで一緒に練習して、55分まで通話して本番頑張るぞーって感じのノリでいたんですけど通話切れた瞬間緊張してきちゃってやばかったですね...。本当に豆腐。
プレー順は上の動画の通り「いかないで」→「ミルククラウン・オン・ソーネチカ」→「アンノウン・マザーグース」でした。安定しない順にしたんですけど、当日になっていかないでよりもソーネチカの方が怪しかったので変えるべきか悩んだんですけどイレギュラーなことはやめようと思った結果変えなかったのが功を奏したのかもしれません。
本番、いかないででAPの表示見えて緊張が少し和らいで、ソーネチカAPの表示が見えて笑顔になってマザーグースAPの表示が見えて叫びました。院試受かったときレベルでうれしかった。12:07:41にプレー終了。予選7位で堂々の本戦進出です。
音ゲーちゃんとプレーし始めて初めての全国大会出場が決まったので本当に嬉しかったです。
本戦
課題曲発表~方針決め
本戦の課題曲は18曲、前回は15曲ということで増えました。増えた理由としてはルールが変わった*6結果1試合増えたからだと思います。対策する曲が増えたのは正直大変でした、中には発表された時までプレーしたことない曲が4曲あったのでそういう曲に関しては譜面の難所をつかむところから対策していきました。
本戦まで3週間の期間ですべきことは4つありました。
1.未プレー曲のAP狙い
2.未AP曲のAP狙い
3.全曲通しての一発狙いにおける対策
4.本番環境を想定した練習
1>3>4>2で練習していく方針にしました。
1.未プレー曲の対策
チルドレンレコード
Glory Steady Go!
ビターチョコデコレーション
magic number
この4曲に関してはそもそもプレーしていなかったのでFC→APするところから始めました。ただ特別はことはしてなくて、普段新曲をAP狙う感覚でやってました。
チルレコ以外の3曲はかなりあっさりAPし終わったので3に移行。チルレコに関してはめちゃくちゃしんどくてAPしたの本番4日前とかだったと思います...なんでこれ31なの
2.未AP曲*7のAP狙い
課題曲発表時
トンデモワンダーズ...1グレ、0グレ1ミス
激唱...40グレくらい-Good以下20とか
六兆年に至っては
そもそもクリアできてませんでした(照)
何かの間違えで激唱プレーする羽目になったり、何かの間違えで決勝行って六兆年プレーすることになって恥をかきたくないしそもそも勝ちたかったのでかなり頑張って練習をしようと思いました。
が、自分ではどうしようもなかったので人の力を借りました。
二次予選の時に音ゲーYouTuberで有名ななのふらわーさんとその友人の方と一緒に練習をする機会があったのですが、その縁でお願いをさせていただきました。
快諾してくださって、しかも解説字幕もつけてくださりました。
それがこの2つになります。
本当に分かりやすかったです。何度もお礼言わせていただいたんですけどこの場を借りて重ねてお礼申し上げます。ありがとうございました!
この2つの動画のおかげで
ここまで成長できました。激唱に至っては練習初めてから3日でここまでできました。マジで動画のおかげです。
ただ、AP狙いは正直する意味あんまりないなと思ったのでやっていないです。理由は後述します。
とりあえず人前に出せるなと思ったスコアが安定して出るようになったので早々に切り上げました。
3.全曲通しての一発狙いにおける対策
これ、特に一発勝負の大会においては重要だと思いました。基本的に自分の音ゲー人生を振り返ってみて、理論値がでた譜面を安定して理論値がでるまでプレーするといったことはあまりしてきませんでした*8
なので18曲も安定してAPがでるような対策をしていくというのは前例がないかなり過酷な挑戦だったと思いました。増してや、他の選手に比べてブランクもあったので結構精神的に大変でした。
例えば、ビターチョコデコレーションの
この部分。以前自分がアップしたAP動画では
ピアノ押しで問題なく押せていました。
ところで、音楽ゲームをかなりしっかりやりこんでいる人なら癖というものを経験したことがあると思います。
woody-the-ojiya.hatenablog.com
ビターチョコデコレーションを練習している際に、この癖が上の部分についてしまい、かなりしんどい思いをしました。なので
ビターチョコデコレーション安定運指 pic.twitter.com/nlixeN1F75
— ひたらぎ (@23k_h) 2021年9月20日
こういった運指を考えたりしていました。これに関しては大会前日にピアノ押しの方の癖がとれたので結局選ばれたところでしなかったでしょうが。
このような決定的にできなくなる箇所もそうですが、「greatが出やすい箇所の判別→克服」、「そもそも曲のオフセットがずれているために判定を変える必要がある曲」等1曲1曲について向き合っていくと数えられないくらい考える必要があることが出てきます。3週間という短い期間でそれらを見つけ出し、解消していくのは本当に骨が折れました。
4.本番環境を想定した練習
3と同時並行でこれについても対策していきました。というかこれをメインで書こうと思ってました。
本番2週間前に、アプリを消すほど負けて悔しかったRAGEの本戦を大会環境の観察およびパフォーマンスの発揮状況を確認するために見ました。
みて考えたことは下の記事を見てください。
そのあとに、AmazonでType-Cの変換ドッグ(HDMIついているもの)を購入しました。
幸い、キャプチャーボードはもともと所持していたのでこれで疑似的に本番環境を再現することができました。
気づいたことが1つあって、判定が-2ほどズレるということです。多分他の部分についてはあまり通常時と変わりませんでした。
ただ、いちいちキャプチャ環境を再現して練習するのはめんどくさいので、これをどうにかしてより簡単にこのズレを再現できないかと考え、そして一つのガジェットにたどり着きました。
それは、Airpods Proです。
もともとBluetoothイヤホンをつけてプレーしたときめちゃくちゃラグるイメージがあった*9んですけど、Airpods ProはApple製品で親和性が高かったのか、そもそも今のBluetoothイヤホンのラグが少ないのかわからなかったんですけどちょうど判定-2すればほぼ普段通りプレーすることができました。
しかもAirpods Proのすごいところで、外の音を取り込むモードにすると自分がiPadを叩いている音を聞きながら曲をプレーできるので、何もつけてないのと同じような感覚でかつ本番環境を再現できました。なのでこれでいいだろうと思ってプレーしていました。
また、プレーしながら
・「ひとりでライブ」と「みんなでライブ」でプレーするときにおける判定の違い
・充電しながらプレーするときとそうでないときの判定の違い
等々、様々な環境を想定した対照実験を行ってよりプレー環境の判定でミスすることがないように調整していきました。全ては本番でしょうもない理由で負けて後悔することがないようにしたいという思いでした。
大会一週間前
さて、大会一週間前を切り、大会規約を読み直していて、あることに気づきました。
前回の大会を見ると選手が統一したヘッドホンを使っていたこともあっててっきり運営側でその類のものを用意してくれるんじゃないかなと思ってたので運営側に確認のメール*10を送りました。
閑話休題なんですけどここ、前回大会のコピペ。実際は18曲です。
運営から帰ってきたメールはこんな感じです(要約)
・Bluetoothイヤホンを持参可能だが基本的に使用不可
・イヤホンについては大会運営側で用意する
・イヤホンの上から外部音遮断用のヘッドホンをしていただく
こんな感じでした。個人的にしんどいなと思ったのは3つめです。今までタップ音を聞いて判定を補正していたところがあったので、それができないとなると今までの練習方針を修正する必要があるからです*11
ただこの環境を準備するのはかなり簡単でした。Airpods Proをノイズキャンセリングモードにして、上からヘッドホンでYouTubeにある適当なホワイトノイズ動画を流せば完成です。
実際にプレーするとかなり感覚が違うのがわかります。対策として2つ考えました
1.SEオンにする
試しましたが論外でした。SE音ってよく聞くとラグあるし、そもそもSE音って長いんですよね。密度が高い曲でプレーするとSE音が被ってめちゃくちゃになるので俺は無理でした
2.打音に代わるものを見つける
本番では触覚で代用しました。人間の神経は優秀なのでリアルタイムで伝わってくるので触った感覚でリズムキープをするように訓練しました。というか強くたたきすぎて最早痛覚でした。
触覚でリズムキープできるようになるまでに4日くらい費やしました。
大会本番に向けての持ち物
これないと始まらん。
- 汗拭き用シート
手汗やばいので。一応指サックも買ったんですけど滑りすぎちゃって話になりませんでした。
- 卓上扇風機
これも手汗対策
あと、前日会場入りしてめちゃくちゃ寒くて指動かなかったのでカイロを買いました。このくらい
大会本番
本番はBブロックでした。対戦相手は以下の通りです(敬称略)
・ふたばさき
・みどつき
・く。
・MiRaRii*
ふたばさきさんに関しては第二回ガルパ杯優勝者ということで大会慣れしてそうな印象があり、く。に関してはプロセカCSの前のガルパ杯から一緒に練習してきたので感慨深かったです。残りのお二方に関しては知らなかったんですけど、後でTwitter根暗したらみどつきさんは激唱APしてたりMalodyめちゃくちゃうまくてすごいなあって感じでした。
一曲目 ポジティブ☆ダンスタイム(MAS) Lv.31
早いLv.31です。個人的にはかなりラッキーな選曲でした*12。しかし、誤算が2つありました...。
1.セカイverの楽曲を使用したプレイ
これマジで「聞いてねえよ...」ってなりました。大会規約には一切記述がなかったからです。そして、実は大会本番までセカイverの方のポジティブ☆ダンスタイムを聞いたことがありませんでした。バーチャルシンガーverとセカイverの決定的な違いとして
1.音の高さが異なる
2.声の演出が多すぎて耳から入る情報量が異なる
といったことがあります。具体的には下の2つを両方ともきいてもらえばわかります。
譜面に集中したいときに今まで聞いたことないメロディやわんだほーい!が入ってきて完全に集中力が終わりになっちゃいました。
2.判定の設定ミス
当日、本番前に1人2~3分ほど本番機材を用いた判定調整時間が与えられ、その時間をフルに使って判定調整をしました。
結果、Airpods Proを用いて練習した通り、普段判定-2→本番判定-4が最適だと判別し、1曲目もその通りに設定をしてプレーしました。
が、上で書いて忘れていた決定的な事実がありました。
また、プレーしながら
・「ひとりでライブ」と「みんなでライブ」でプレーするときにおける判定の違い
・充電しながらプレーするときとそうでないときの判定の違い
等々、様々な環境を想定した対照実験を行ってよりプレー環境の判定でミスすることがないように調整していきました。全ては本番でしょうもない理由で負けて後悔することがないようにしたいという思いでした。
ここ、フラグなんですよね。
・「ひとりでライブ」と「みんなでライブ」でプレーするときにおける判定の違い
これを完全に忘れていました...練習時、「ひとりでライブ」と比較して、「みんなでライブ」の際には判定を+1したものが適切だと知っていました。
本番前の判定調整時間でプレーしていた時は「ひとりでライブ」、大会本番は「みんなでライブ」でした。なので判定を-3にするべきだったんですよね...
この2つの要因が重なって600コンボまでは1グレで耐えていたんですけど後半で崩れて6グレ2ミスでした。この時点でボーダーと10点差がついており正直この時点で進出を諦めていました。
二曲目 霽れを待つ(MAS) Lv.30
OrangestarさんがLeo/needのために書き下ろした楽曲で、かなり好きな曲でした。ただ練習では安定せず、むしろ変な癖がついてそれを克服するために対策するなどあまり選ばれては欲しくない曲でした。
ただ、この曲はBPMが比較的遅くUDEOSHIをするには最適な早さでした。
IIDXをやっていて本当に良かったなと思いました。また、一曲目で諦めていた分、開き直って冷静に判定を-4→-3にしたところかなり判定も安定しました。
結果、1グレFCすることができ、二曲目だけ見ると単独トップでした。一曲目から判定-3でプレーしていたら...と考えると悔やんでも悔やみきれませんが、この瞬間だけは報われたと思いました。
結果
Max-13でグループ最下位、準々決勝敗退でした。
トップのみどつきさんはMax-4、二位のふたばさきさんはMax-5と二曲とも安定しており、完成度が高いと思いました。
負けた後は友人と合流して見る側に回ったんですけどHPSさんの逆転劇やUpperティアの三田さんの2曲APなどかなり良いものが見られ、とても楽しかったです。ロストワン収録は素直にうれしい。
まとめ
二か月間、プロセカ漬けになった非常に良い機会でした。また、本番の魔物の恐怖を知りました。
今回、高校生からの目標だった音ゲーの全国大会に初めて出場することができ、決まってからは一か月間自分なりにかなり考えて練習を重ねてきましたし、二曲目に関してはかなり満足のいく結果を残すことができましたが、やはり一曲目の後悔はあと一週間は残ると思います。
来年、もしまた開催されるのならばその時はまた本戦に進出し、今年よりも良い結果を出したいと思います。
かなり長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
*1:皆伝、アリーナランクはA1~A2をいったりきたり
*2:発狂皆伝、最近はスコア狙いメインです
*3:暴流天、VF19.15くらい
*4:Ver8.0当時のTP平均だと世界1桁
*5:普段のランニングしてる時の最大心拍数くらい
*6:準優勝進出者がUpper, Lowerグループに分かれた
*7:トンデモ、激唱、六兆年
*8:一度でたものは何回も出るだろうという楽観主義者だった
*9:というか高校生の時に勝ったBluetoothイヤホンがまさにそれで、普段より判定30くらい変わった
*10:あわよくばAirpods Pro使えるんじゃねって思ってました
*11:ちなみに大会の時にたくあん君に聞いたらRAGEの時はタップ音聞こえていたらしい
*12:練習ではかなりAP安定していました