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にっきちょう

プロセカの環境による判定値の差について

 

 

はじめに

 

本日2022/07/30、プロセカにアップデートが入り

 

・GREAT以下が表示された時のFAST・LATE・FLICK表示

・判定調整の細分化

 

等々、音ゲーとしてプレーする際に必要不可欠な機能が実装されました。

 

その中でも

 

・判定調整の細分化

 

これに付随する形で

 

 


プレー前の判定調整画面もUI変更が行われ、右のプレビュー画面でメトロノームの音に合わせてタップすると

 

画像

 

このようにタップしたノーツに対しての判定値が表示されるため、非常に判定調整が行いやすくなりました。

 

これを利用して、今までオカルトとして存在していた

 

充電/非充電時の判定の違い

 

+αでBluetoothイヤホンを付けた際の判定値がどの程度違うのかについて検証していきたいと思います。

 

 

使用環境

バイス:iPad Pro 2021 11-inch

充電器:純正

イヤホン:Airpods Pro

ハイスピード:10.4

 

検証方法

上に書いた判定調整機能の詳細な機能として

 

メトロノームが4拍鳴る

②4拍目だけ音が変わり、その変わった音に合わせてタップをすると、タップ時の判定値が表示される

 

という感じになっています。ですので今回は3拍空打ちをした後に4拍目をタップするという動作を各環境に対して50回行い、平均値、分散、最頻値(おそらくこれが実際に採用される判定値)をとり、充電時と非充電時の判定値に有意差が存在するのかを検証していきたいと思います。

 

検証する環境について

(1)充電時/非充電時

(2)Airpods Pro着用時/非着用時

 

これらを組み合わせた計4環境についてみていきます

 

結果

各環境におけるデータ

 

  非充電時 充電時 非充電時 充電時
Airpods Pro 非着用時 着用時
平均 -1.39 -2.09 -0.89 0.12
分散 0.12 0.20 0.15 0.25
最頻値 -1.6 -2.1 -0.8 0.2

 

このデータから分かることは大体こんな感じだと思います。

 

・充電時と非充電時ではどうやら判定値に差がありそう

・充電時の分散が非充電時よりもやや大きい(=充電しているときのプレーは判定のブレが大きそう?)

 

2つめの発見は正直予想外でしたが面白いと思いました。下で詳しく見ていこうと思います。

 

 

 

 

 

(ここからは統計学の知識が少し入ってくるので結論まで読み飛ばしてもらって構わないです)

 

 

 

 

 

まずは先ほどの考察

 

>・充電時の分散が非充電時よりもやや大きい(=充電しているときのプレーは判定のブレが大きそう?)

 

についてF検定という検定を用いて分散の差について考察していこうと思います。F検定では、分散の平方根である標本偏差に明確な違いがあるかを判定することにより、2つのグループに有意差(偶然による差ではない差分)があるかどうかを検定していきます。

 

Excelを用いると簡単に行うことができるのですが、出力した値が0.05を下回れば2つのグループの間の分散に有意差があると判断できる(=判定のばらつきに差があるといえる)ということになります。

 

 

この緑枠で囲まれている部分が先ほどの出力された値になります。今回は0.027...となっているため充電時/非充電時で有意差がある(=充電時の方が判定のバラつきが明らかに大きい)と考察できます。

 

同様にAirpods着用時においても0.045となっているため先ほどよりかは小さいものの充電時/非充電時で有意差があると考えて良いようです。

 

 

続いて、

 

・充電時と非充電時ではどうやら判定値に差がありそう

 

これを考察していきます。グループ間の平均値に差があるかどうかを検証するためWelchのt検定というものを行っていきます。これは2つのグループで分散にバラつきがあるかないかは置いておいて平均値に差があるということを示すための検定です。

 

Excelを用いると簡単に計算することができます。

 

 

この太字のP値というものが0.05を上回っていたら二つのデータに有意差はない(=判定による差はない)と示せますが、明らかに0.05よりも低いです

 

これで数値的にも充電時と非充電時の間には明確な判定の違いがあるということが示せました。

 

一応3つの比較+それぞれにおける両側検定を行ったときのp値をのせますが、どれもほぼ0となっており、全ての環境の違いにおいて明確な有意差があるということがわかりました。

 

通常vs充電 9.41623E-11
通常vsAirpods 1.05586E-07
充電時vs充電+airpods

3.45695E-28

 

 

 

 

結論

①充電する/しないでは明らかに判定に差がある

Bluetoothイヤホンをする上でも明確な差がある(だいたい1.0くらい?)

③(これが一番重要かも)充電しながらプレーをすると判定のバラつきが大きくなる(充電時のデバイスのパフォーマンスが落ちるということの根拠になる?)

 

 

なので理想的には何もつけずに端末のスピーカーの音でプレーするのが一番正確にプレーできそうかなと思いました。ですが大会等、外でプレーをする際にはそのような環境を確保するのが難しいため普段のパフォーマンスに近いものを恒常的に出す練習をするのも必要なのかなと考えました。

 

 

 

おまけ

今回使用したデータです。ちっちゃいですが参考になればと思いました。